蹴飛ばしたい背中

灼眼のシャナS』を読みましたのですよ。ここんとこ良い感じに緊迫してきた本編とは少し離れた外伝三本を収めた短編集となっております。


灼眼のシャナS (電撃文庫)

灼眼のシャナS (電撃文庫)

個人的に特筆すべきは3本目の『キープセイク』ですな。なんと“大戦”の前、[とむらいの鐘]がブロッケン要塞に本拠地を移す直前のエピソードということで、『九咳天秤』の中でも10巻開始時に既にリタイアしていたソカル、ニヌルタ、フワワといった面々も健在なわけですわ。
で、この3人がここぞとばかりにw喋る喋る。10巻開始時に生存していたメンバーも、少々押され気味ながらやっぱり良い味出してました。いやまったく、『九咳天秤』と“棺の織手”ってどうしてこうも面白個性的なんでしょうか。こんな濃い面子が10巻とここだけの出番だなんてあまりにもったいない! そうおもうだろう? あんたも!
残念ながら彼らは主人公と敵対する側だったため将来的にも出番は無いわけですが、作者の高橋弥七郎先生におかれましては、灼眼のシャナ完結のあかつきには彼らに勝るとも劣らぬ面白ナイスなキャラクター達が縦横無尽に活躍するシリーズを生み出して頂きたいところです。