カボチャの中の人疑惑
電撃文庫『空ノ鐘の響く惑星で』の第九巻を読みましたのですよ。
今回から登場の変態仮面の男、カシナート司教を手玉にとったり、軽めな言動とは裏腹になにやら侮れぬ雰囲気ですぞ。しかしこういう陰謀家にあまりデカイ顔させすぎないのも渡瀬作品の良いところ。敵がヤバ目な奴ほど、やっつけたときの爽快感は格別ですな。
主人公フェリオ様と彼を巡る二人のヒロイン、リセリナとウルクの関係も今回やや前進気味。とはいえフェリオ様があんな感じなんで、本格的に進展するのは物語が終わりに近づいてからになりそう。人間関係といえば、ブラドー兄様とクラウス兄ちゃまも大前進。というかクラウス兄ちゃまは実質エンディングか。ベルナルフォンはナイスアシストでした。つーかクラウス兄ちゃまはベルナルフォンにいくら感謝してもし足りないね。
さて、これで国内の問題や近隣諸国との問題も一通り片づきまして、次回からはアルセイフを飛び出したフェリオ様の活躍が期待できそうな感じです。リセリナの元いた世界も含む作品世界の謎、フェリオ様の出生の秘密、仮面の下に隠された素顔、ラスボスは誰か、いろいろと解決してほしい項目がまだまだたくさんありますなぁ。しかしあとがきによるとどうやらシリーズ完結まで出してもらえそうで、安心して続きを待てるというものです。
- 作者: 渡瀬草一郎,岩崎美奈子
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2005/12/01
- メディア: 文庫
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