アガルタ・フィエスタ! (2) 石のナイフと褐色の巫女

以前ちょろりと紹介した『SCAR/EDGE』の三田誠氏が電撃文庫で発表しているシリーズの第二巻がほぼ1年ぶりに登場なのですよ。
態度のでかい*1人形娘と素直になれない喧嘩っ早い幼馴染みが主人公を巡って火花を散らすコメディかと思いきや、中盤過ぎからシリアスに盛り上がりますのですよ。
超古代文明の遺産を回収するために人形に魂を移して永遠にさまよい続けるという設定のヒロインが、永遠に存在し続けるが故に陥る魂の摩滅を抑えるためになんとも痛々しい手続きが必要、ってあたりがなかなかに読ませてくれます。
しかし三田氏の作風はわりと急ぎ足っつーか、もうちっと濃くても良いような気がする。敵がイマイチぴりっとしないのもどうかなぁ。
イラストの双龍(だぶるどらごん)*2氏はエロゲ*3の原画もされているということで女の子が可愛いのは良いのですが、後半のシリアス展開へのマッチングはもう一息っぽい印象なのがなんとも残念でございます。


*1:一応、女王様なもので

*2:肘鉄最強。う、う〜ん……

*3:ときどきパクッちゃお!』など