四つ辻に立つ者、あるいは復讐の女神

グループSNEが贈るGURPS現代伝奇アクションサプリメント『リボーンリバース』の短編小説集第二巻を読みましたのですよ。


角川スニーカー文庫ってあまりチェキってないから、危うくスルーしてしまうところでしたよ。


うーむ、相変わらず微妙な評価。同ジャンルでGURPSとかTRPGに関係ない、私の好きないくつか作品に比べて散漫な印象が拭えない。作品のキモになる特殊能力『ユウレイ』に魅力を感じないんだよなぁ。いろいろできるようにしているために、統一感が無くなっているというか。特殊能力バトルってのは、バリエーションが豊かであることにこしたことはないのですが、ただ漠然と「何でもあり」では面白くなく、ルールや制限や代償のようなもので括られる筋の通った枠が必須であると思うのです。妖魔夜行の「妖怪である」という枠は枠たり得たが、リボーンリバースの「ユウレイである」という枠は、枠というにはイメージが弱い。せっかくGURPSという、ある程度制限された中で自由なキャラの組み方ができるシステムを土台にしているのだから、読者にもっと強く、「これがリボーンリバースのイメージだ!」というものを押し出していただきたいと思うのです。