シャドウテイカー 第4巻発売

ひりつくような清冽な空気も冴え渡る現代伝奇ホラーにして幼馴染みもじもじラブストーリー『シャドウテイカー4 リグル・リグル』*1が発売されました。前巻から中2ヶ月と速いペースの刊行で、読者としては嬉しい限りです。内容の方も今さら私が何か言うまでもなく大変すばらしかった。詳しくは言えないんですけどね、二転三転する展開に最後まで息が詰まりますですよ。
イラストもまたとても良い。表紙、カラー口絵は言うに及ばず、本編イラストも葉*2のあんなシーンやみちる*3のこんなシーンがばっちり。さらにクリーチャー系も不気味で気持ち良い。「出来ておる、出来ておる喃、純は」などと思わず虎眼先生*4風に称えてみたり。
ところでこの作品、伝奇ホラーっつーことで基本的に人間が弱く、裕生*5タヌキ佐貫*6は「クトゥルフの呼び声」準拠なのに、ヒロインや敵は「ダブルクロス」準拠*7で処理しているなー、などと妄想して一人でニヤリとしていたり(w 葉から裕生への感情はポジティブ:慕情/ネガティブ:隔意といったところか? カゲヌシ本体と遭遇した時でも裕生たちはあまり取り乱さないが、きっと彼らはPOWがめちゃ高いんだろうなぁ、とか。あ、でも裕生の兄貴の雄一はちょっとシステム違う、なんかブレイクスルーがあるシステム使ってるっぽいぞ(w


シャドウテイカー〈4〉リグル・リグル (電撃文庫)

シャドウテイカー〈4〉リグル・リグル (電撃文庫)



まぁ与太話はこの辺にして、ネタバレ感想などを。




体内に寄生して宿主を操る不気味な長虫……映画『ヒドゥン』をちょっと思い出しました。まともに見たことはありませんが。スマソ。まぁそんなわけで絵的にきついのが多かったな今回。口からデロデロ〜っと。白リグルなんかもう大変。顔が、顔が! 絵師がクリーチャー系もいける人なんで不気味で綺麗というワケのわからん状態に(w
白と言えば、終盤でみちるの髪が一房白くなっていたところで、白リグルはその白髪なんではないかと思いましたが、見当違いもいいところでしたわ。このシリーズ、引っ掛け要素が上手いですよ。つーかオレが騙されすぎなのか……(´・ω・`)
みちると言えば、今回は強かったり弱かったり、いろいろな面を見せてくれました*8。ともすればヒロインを食いかねない実に良いPC3っぷりだ。
ところで今回、皇輝山文書の内容が明かされるのかと思っていたんですが、案外はっきりとはわからずやや肩透かしな感じです。一応いろいろと白リグルの口から語られたりはしましたが、奴や「黒の彼方」にも不明な点がいくつもある状況のようです。裕生の見た夢の謎なども併せて、種明かしが楽しみです。裕生が入院して夢を見ていた時期と、船越父がレインメイカーに憑かれた時期って重なっているような。意外と裕生も物語の深い部分と関っていそうな雰囲気? 船越父に憑いたのが始まりのものαだとするなら、裕生には終わらせるものΩが、とかなんとか。ハハ、まさかな。
あと、裕生の書いた『くろのかなた』の続きがまたすごい。溜息が出ますわ。1巻の最後のシーンとはまた違った種類の。
そして今回「黒の彼方」がいっそう力を取り戻したことにより、葉の記憶がさらにボドボドだ! エンディングはどうなるんだ、予定どおりあと1巻で完結なのか? なんか凄く勿体無いような気がするぞ!

そういえば作者の三上延氏がここと同じはてなダイアリーを使用していたことに、最近になって気付いた。*9なんだかちょっぴり嬉しい感じがするぜ。ミーハーだな、オレ。つーか小市民。ぷっぷー。

*1:バシシとは無関係

*2:本編のヒロイン

*3:準ヒロイン

*4:fromシグルイ

*5:本編の主人公

*6:裕生の友人

*7:カゲヌシ→レネゲイドウィルス、契約者→オーヴァード、飲まれちゃった人→ジャーム、とかなんとか

*8:「ごめん、待った?」「ううん、今来たところ」ってアンタ、操られていたとはいえなんつーベタな会話を(w

*9:始めてから1ヶ月半も経って今さら……