表紙が渋すぎて内容が窺い知れません

チャンピオンREDで『フロンティア』*1を連載していた石渡洋司氏が、コミックバンチ連載の『プルンギル 〜青の道』*2の原作者・江戸川啓視氏と組んでスーパージャンプで現在連載中の『青侠 〜ブルーフッド』が待望の単行本化ですよ。カバーの装丁に気合が入っているのは良いんだけど、この表紙からじゃどんな内容か想像もつかないわな(w 表紙折返しの石渡氏のコメント(卍ψを自在に取り回す老人にビビる)がちょっとカワイイ(w


内容ですが、今度は中国四千年(自称)の闇の片鱗を大胆な切り口でコミック化ですよ。原作がプルンギルの人っつーことで荒唐無稽分はやや控えめですが、その分「危機感の無い怠惰な国を滅ぼす最も簡単な方法は、大量の棄民を潜りこませ内側から腐らせることだ」なんて微妙に洒落になっていないネタ満載。「お人よしの日本人が棄民を海に突き落とせるか?」なんてね。もちろん随所に見られる石渡的バイオレンス描写も健在ですよ。


スパジャンで石渡氏が連載開始と聞いたときは「なんで逃がしちゃうんだよ、RED編集部のバカバカ!」とか思ったもんですが、こうして無事単行本が発行されてみると移籍も悪くなかったかな、と。この調子で『刀真』*3も単行本化してくれませんかね、集英社。他の未収録作品も併せて。


青侠 1 (ジャンプコミックスデラックス)

青侠 1 (ジャンプコミックスデラックス)



フロンティア 1 (チャンピオンREDコミックス)

フロンティア 1 (チャンピオンREDコミックス)

*1:謎の格闘技“黒の技法(ブラックアーツ)”を操る北朝鮮の潜入工作員が日本を舞台に死闘を繰り広げる国際謀略アクション。小泉訪朝の数ヶ月前という絶妙のタイミングで連載が開始されていた。全三巻完結。

*2:韓国と横浜で連続的に発生した殺人事件を追って、韓国の青年刑事と日本の中年刑事が朝鮮半島の戦後史を垣間見るサスペンス

*3:週刊少年チャンピオンで短期集中連載されたバイオレンスアクション。