D&Dリプレイ 若獅子の戦賦
先ごろ発売されましたダンジョンズアンドドラゴンズ3.5版対応のリプレイが非常に面白かったのでいまさらながら取り上げさせていただきますがかまいませんね!
- 作者: 柳田真坂樹,井上純弌
- 出版社/メーカー: ホビージャパン
- 発売日: 2007/09/29
- メディア: 文庫
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油断していると至極あっさり死んでしまえる厳しさとか*1、細かいところまで作りこまれていそうなあたりはなるほどD&Dだなぁ、さすが長年本場のアメリカンマンチ共と渡り合ってきたシステムだと感心させられます。
プレイヤーキャラクターは4人、騎士である父が負った不名誉を晴らそうと頑張る騎士見習いの少年とみせかけて実は少女なPC1と、宇宙から降ってきたロボット聖職者、電撃ブレスを吐く蛮族の王女、自称次世代スタンダード女性エルフという顔ぶれ。
プレイヤーにアルシャードのデザイナーである井上純弌氏と、数々のリプレイでオモシロはっちゃけたプレイを繰り広げてきた田中天氏が参加しているあたり大惨事を期待させてくれますが、なかなかどうして思わず唸ってしまうようなナイスプレイを見せてくれるあたり、さすがベテランプレイヤー。馬上槍試合の前口上の熱さには本気で感動しました。
また本編中で、騎士にとって時として命よりも重くもなる名誉を捨て、家族に犠牲を苦難を強いることになってまでもPC1の父が守ろうとした秘密が明らかにされたとき、読んでいて目頭とか鼻の奥とか熱くなってしまいまして、不覚にも変な顔*2しちゃいました(*´Д`)ゞ
もちろんTRPGならではのメタ視点も交えた一同大爆笑なやりとりもふんだんにありまして、そっち方面での期待を裏切らない出来になってました。
それにしても本編のGMは、毎回の戦闘にバッドステータス回避のセービングスローを要求するモンスターを登場させるあたり、プレイヤー達のノリと勢いに押され気味なふりをして実はかなりえげつないですなぁwとても参考になりますw
『はじめに』で引用されている、ダンジョンマスターガイドの記述にも励まされるものがあります。
ところでクラシックのころから、アンバーハルクっていうモンスターいるじゃないですか。私、こいつの外見がイマイチ想像つかなくて、勝手に琥珀色の超人ハルクのようなものを頭の中で描いていたのですが、公式サイトにイラストが載ってまして、見たらぜんぜん違うの。つーかこれアントラーじゃねーか!